小規模Web制作会社が行うべきWin-Winな関係作りとは?

小規模Web制作会社が行うべきWin-Winな関係作りとは?

数名といったの少人数のチームで構成された小規模なWeb制作会社にとって、制作にかかるコストは時に命取り。クライアントとの関係性も重要ですが、無理な要望に応えてばかりではかえって赤字にもなりえます。

そこで意識すべきことは、クライアントとWeb制作会社の「Win-Win」という関係性です。

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「Win-Win」な関係に持ってこれる提案力

いいサイトを作ろうと思う気持ちは全クリエイター共通の思い。時には料金以上のサービスをしてしまう事も。しかし、会社として利益を追求するWeb制作にとって行き過ぎた無料サービスは、自分で自分の首を締めている事だという認識が必要。

クライアントの要望に対して柔軟に対応するたびに自社のコストを大きくしている。良かれと思っている事が、実は大きな損失となっている事も。

titleタグ・metaタグなどの内部対策、独自ドメインを利用したメールアドレスの発行・設定、文章の考案やリライト、無料画像素材集めなど。このようなちょっとしたイレギュラー対応が、後の制作コストを知らずとして大きくしているのです。

「使い勝手のいいWeb制作会社」になってはいけない

クライアントにとっては、「使い勝手のいいWeb制作会社」として見積り以上のサービスが受けられるので「Win」になる。

一方で制作側は修正や膨らむ要望の対応によりWebディレクター、Webデザイナーの時間が奪われていく。それどころか、一度のイレギュラー対応が、次も、また次もと新たな要望に繋がっていきます。

サイトのクオリティはどんどん良くなるのですが、その分、制作コストどんどん膨らんでいきます。

必ずクライアントとWeb制作会社の両者が「Win」の状態にならなければいけない。時には想定外の要望はキッパリ断る勇気も大事。そして、提案時に契約内容、作業範囲、対応頻度など固めることが大前提にあります。

時には篩い(ふるい)にかける事も

見積りを出して、いざ制作となった後に、見積り外の対応を渋った結果「じゃ他に当たるからいいよ」と言うクライアントは滅多にいません。

逆にそういったクライアントは、後に厄介な要求を依頼してくる確率が非常に高いので、一種の判断材料としてルールの制定が必要です。

むしろ、Webという専門的でかつゼロから商品を作り出す難しい商材は、クライアントに「○○さんにサイトを作って貰いたい!」と言わせてから仕事が始まると考えてもいいでしょう。

Webはそのくらいシビアな商売で、「お客様は神様です」というフレーズを持ち出すことは絶対に避けなければなりません。臨機応変のイレギュラー対応はそれ相応の価値がある立派なサービス。追加料金を頂く位の姿勢で対応しましょう。

そもそも「Win-Win」とは?

依頼に対しての対等な報酬を受け取っただけでは決して「Win」の状態ではありません。相応の報酬以上に何かしらの利益を産まなければ「Win」の状態になったとは言えません。

クライアントの素材提供による制作コスト削減が見込める。今回の契約により今後の新規提案につながる案件。月額課金制で長期的なストックが得られる。

もちろんですが、自分達だけが「Win」では理想的な契約とは言えません。クライアントにも「得をした」と感じてもらわなければなりません。

しかし、Web制作にとってそこが1番難しいポイントでもあります。イレギュラー対応をやり過ぎては制作コストが増える。Webの専門的な知識がないクライアントに「W3C推奨のコーディング規約に沿ったHTMLマークアップを行った」では、ポカーン状態で何を言ってるのかサッパリ。

クライアントに付加価値を実感してらう

もっと分かりやすく、視覚的に実感できるサービスを提供することが求められます。もっと言ってしまえば、我々Webクリエイターにとって当たり前の事でも、クライアントにとっては嬉しいサービスになる場合があります。

例えばトップページのメインビジュアル。「御社の社風と企業理念を参考にして特注デザインで作りました!」と、分かりやすくデザインの説明をするだけでも、クライアントはそこに付加価値を感じてくれます。

「そんなの詐欺じゃねーか」と思われる方もいるでしょう。ですが冷静に考えてみてください。たかが小さなバナー1つでも、Webデザイナーというプロの職人によって作られた1つの作品です。ランサーズやクラウドワークスと言ったクラウドソーシングでも、バナー1つ制作するのに数千円〜数万円の費用が必要です。

中には高画質な風景写真をリサイズしただけで、それをメインビジュアルにするだけのWeb制作会社もあります。(それが立派なデザインである場合もあります)

そんな中、わざわざ一枚画像のレイアウトを考えて、写真を切り抜き、明るさ補正・色調補正を施し、jQueryを使ったギミックで動きを付けたりもします。

トップページのメインビジュアルだけでも、これだけのWebデザイナーの労力がかかっているという事をクライアントに伝えるだけでも、その価値は何倍にも変わります。

このように、サイトの価値をコストをかけずに生みだすという行為も、理想的な「Win-Win」な関係を築くためには欠かせないスキルの1つなのだと言えるのではないでしょうか。

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10-PLATEの管理人。ゲームとアニメが趣味の30代おっさん。テレビや芸能情報といったトレンドをまとめることを生業としている底辺中の底辺なので温かい目で見てやって下さい。

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