フリーランスがWeb制作の際にクライアント対応で気を付けるべきポイント

フリーランスがWeb制作の際にクライアント対応で気を付けるべきポイント

会社員時代は制作業務だけを行っていたクリエイター気質な自分ですが、独立しフリーランスという立場になると制作業務以外も管理する必要が出てきました。

そんな自分が実際の仕事を通じて学んだ、フリーランスが気をつけるべきポイントです。

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基本的な制作の流れは守る

Web制作には一定の基本となる流れがあります。この流れは一概には言えませんが、自分の場合だと「ヒアリング」⇒「サイトマップ」⇒「ワイヤーフレーム」⇒「デザイン」⇒「コーディング」です。

よくいきなりデザインを欲しがるクライアントがいますが、デザインコンペを除き絶対に対応してはいけません。ラフであっても、いきなりのデザイン案は、2度手間、3度手間のもと。要件も固まっていないのに、デザインから入ってしまうと後々苦労します。

サイト構成はサイトマップ(エクセルシート)で、レイアウトはWFでフィックスに近づけることが重要。こういった制作フローの管理は、会社ではデザイナーだった自分が経験してこなかった、ディレクターの基本的なディレクション業務でした。

クライアントに完成イメージを持ってもらう

「どんなサイトでもいい」というお客さんは、まずいません。なのでクライアントには、サイトの完成イメージを持ってもらうことが大切。

一番簡単な方法は、参考サイトを例にあげてもらう。「イケサイ」や「デザインイケてる」を見てもらい、色、業種、レイアウト、カラム、ジャンル、流行り、雰囲気など、たくさんのサイトを見てもらう方法。

頭の中でイメージできるデザイナーと違って、クライアントは言葉やWFではサイトをイメージしにくい。だから、実際に公開されている他のサイトを参考にしてもらう方が手っ取り早いし、完成イメージの相違も防げて確実。

ただし、同業種やライバルは極力避けてもらった方がいい。クライアントはまず初めにライバルサイトを意識するので、参考サイトがライバルだと、自然と作りたいサイトがライバルサイトに似たようなデザインに寄ってしまう。

それでもモヤモヤしているクライアントの場合は、既存のロゴカラーやコーポレートカラーから色を選び、スタンダードなサイトをこちらからいくつか提示する。

ディレクション費用・制作進行管理費用は絶対に頂く

10ページ程度の小規模サイトであれば別にいいが、50ページ以上のような大規模サイトの場合は、見積もりにディレクション費用や制作進行管理費用を含めるようにする。

個人的にディレクション費用・制作進行管理費用は「制作全体の10%」とする場合が一般的だと思います。

またディレクション費用のように、制作物に対する料金でない費用を見積もりに含んでおくと、ちょっとした保証にもなる。

なかなか要件がまとまらないクライアント、相性が明らかに悪いクライアントに遭遇したら、途中で案件の打ち切りもあり得る。そういった場合でも、ディレクション費用という名目で、動いた分だけお金が貰えるようにしておくといい。

なかには裁判沙汰になることもあるそうですが、ディレクション費用を含んだ見積もりがあれば、それだけで支払い義務も発生する気がする。

そもそも、フリーランスでもちゃんとした契約を結べればなお良しなんですけどね。

スケジュールを立てる

とにかく早く作りたい!っというクライアントであればドンドン制作は進むが、とりわけ決まった納期がない場合や、トコトンこだわりたいというクライアントの場合は、納期にケツがないとドンドン制作が伸びる。

自分の稼働コストも考慮しているフリーランスであれば、かなりリスキーな案件になりかねない。

だから、大まかな納期を決めて、作業の細分化をし、エクセルで簡易的なスケジュール表を作成し、クライアントと共有するといい。

訪問は回数や時間を決める

営業脳のクライアントは、やたら会いたがる人もいる。一度や二度の打ち合わせならともかく、毎週会って進捗の報告や情報の共有をしたがるクライアントも珍しくない。

自分が過去に遭遇したとんでもないクライアントは「うちのオフィスで作業してくれ」とまで言ってしまうほど。

大型案件であれば絶対に取りに行きたい気持ちもあるが、今抱えている他の案件との兼ね合いもあるので、毎週や丸1日といった付きっきりは危険。他の仕事ができないだけで自分の稼働コストがかかっている。なので、その辺りの時間管理も重要。

「訪問は月に1回」「1回の訪問は2時間まで」などあらかじめ決めておくといいかもしれない。

オンラインツールを駆使する

スカイプ、チャットワークなどの便利なオンラインツールも積極的に活用する。例えクライアントが使ったことのないツールであっても、説明し慣れてもらうことで、円滑なコミュニケーションがとれ、理想的な制作フローになる。

あとは、こういったツールを使うことで電話代や訪問回数といった無駄なコストを減らすことにも繋がる。

ただ、チャットはメールと違って一言でやりとり出来るので、調子づいたクライアントはマシンガンのように細かな依頼をしてくることもあるので注意が必要。

小まめなお見積もり

打ち合わせを重ねていると、アレもコレもといった状況になりがち。そうなると制作ボリュームも膨らみ、気づいたら予算オーバーなんてこともあり得る。

なので都度、概算での見積もりを行い、クライアントに予算を意識させる。

Web専門用語の共有と説明

Webには多くの専門用語があるが、クライアントの性質にあわせて対応する。若い方なら「ヘッダー」「メインビジュアル」「グローバルナビゲーション」など、ある程度の専門用語を説明し理解してもらう。

我の強いクライアントや年配のクライアントに専門用語の使用を強いるのはかえってストレスになるので、あちらの言い方に合わせる。

社内で検討してもらう

クライアントの中にはWeb担当という役割で、外注のフリーランスとやりとりする場合も多いんです。そうった場合だと、1人の担当者が独断で進めてしまうことも度々。

ある程度要件が固まった段階で、やっと社内で確認しようとする担当もいます。そうなった場合、NGが出ては修正を繰り返すことになります。

あくまで自分は外注であることを理解してもらい、社内で依頼内容を固めてから外注に制作を依頼するといった当たり前のことをやってもらうこと。

おかしいことはおかしい、ダメなことはダメ、それでも聞かないなら…

クライアントが積極的にデザインに関わってくる場合、Webの一般常識やセオリー上で絶対おかしい要望や奇抜な提案をしてくる場合がある。

そういった時は、はっきり「変」と言えるようにすること。クライアントはWeb制作に関して素人同然。素人がデザインしたサイトはどうなるかなんて、言わずと知れています。

だから、ド直球で「変です」言うのではなく、遠まわしに、なぜそうなのか?をしっかり伝える。

それでも「いや、これがいい」とクライアントが言い張る場合もあるので、そういった時は「分かりました(白目)」とし、デザイナーからオペレーターに切り替えるしかないです。

腕のあるデザイナーなら上手く説得するなりして、変じゃないサイトに仕上げるのでしょうが、自分はそこまでの語力はなく、余裕もありません。

そもそもフリーランスは「早く終わらせて、お金さえもらえれば何でもいい」って場合がほとんどですから。

まとめ

フリーランスには仕事を選ぶことできます。生活するためには仕事を頂くということも大事ですが、異常なまで安い案件であったり、クライアントの要望が限度を超えている場合は要注意です。「高額な報酬ばかりに気を取られて、気づいたら赤字だった」なんてこともあり得ます。

自分の稼働コストと目標金額を再度見直して、慎重に案件の獲得を行いましょう。

フリーランス
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10-PLATEの管理人。ゲームとアニメが趣味の30代おっさん。テレビや芸能情報といったトレンドをまとめることを生業としている底辺中の底辺なので温かい目で見てやって下さい。

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