特別養護老人ホームの入居基準と費用について

特別養護老人ホームの入居基準と費用について

特別養護老人ホーム(特養)とは、常に介護が必要な高齢者など、在宅での介護が難しい高齢者が入居する施設です。入居後は、食事、入浴、排泄などの身体介助を受けながら多くの入居者と共同生活をします。

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有料老人ホームと比べて入居費用が安い

特別養護老人ホームの最大の特徴は利用料の安さです。よく有料老人ホームと比べられることが多いのですが、特別養護老人ホームは、社会福祉法人や地方自治体が運営する公的な施設なので、介護保険が適用され、民間の企業が経営する有料老人ホームに比べると入居一時金や月々の入居費用を大きく抑えることができます。それゆえ、入居を希望する高齢者も多く、特別養護老人ホームが足りないということも大きな問題となっています。

特別養護老人ホームの入居基準と費用について

特別養護老人ホームの入居費用

特別養護老人ホームは介護保険が使える公的施設なので、有料老人ホームでにはある入居一時金はなく、比較的入居費用を低く抑えられます。実際の自己負担額は、入居者の要介護度や、部屋タイプによっても変わります。介護サービス費用の他に、居住費が月額1万円~6万円程度、食費は4万円程度で、所得が低い場合は減額される制度もあります。

特別養護老人ホーム入居費用の例

介護サービス費24,000円 / 月
居住費・家賃・水道光熱費10,000円 / 月
食費・その他費用42,000円 / 月
合計76,000円 / 月

※個室の場合は居住費・家賃が60,000円ほどになります
※介護度や利用する介護サービスによっても変わります

特別養護老人ホームの入居基準

2014年現在の入居条件は、常に介護が必要な要介護1以上とされてますが、実際に入居している高齢者は要介護3以上の高齢者がほとんどだそうです。

また、2015年には介護保険制度が改正され、特別養護老人ホームへの入居条件が要介護3以上と厳格化される事が決定しました。現在、入居している高齢者はそのまま入居継続可能ですが、今後も特養への入居が困難になることには変わりがありません。

特別養護老人ホームの入居基準と費用について

今からでも特別養護老人ホームに入居できる?

現在、特別養護老人ホームの入居待機者は全国で50万人超となっており、入居まで数年待ちとも言われています。ですが、決して先着順ではありません。あくまで介護度が高い人、つまり要介護5のような、全介護の必要性が高いと判断された高齢者から優先的に入居しています。

それ以外にも、重度の認知症を発症しており素人では手に負えない状態や、家族に介護が出来る人がいないなどの家庭の事情を考慮されて、特養に入居が決まるというケースもあります。

要介護度3以上で入居を検討したい場合は、まずは市役所の高齢者相談窓口や介護保険担当課・社会福祉課、ケアマネージャーなどに相談してみましょう。

特別養護老人ホームの入居基準と費用について
介護
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この記事を書いた人
Misaki

現役の介護職員でありWebライターとしても活動。保有資格は介護福祉士、介護支援専門員(ケアマネジャー)、実務者研修、ホームヘルパー2級(現、介護職員初任者研修)、介護事務。また両親の在宅介護も経験しており、職員側と利用者側の双方の立場から専門的な見解を行っています。

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